中越大震災から5年目を迎えました。
昨日のことのようで……、遠い昔のことのようで……、あの恐怖に慄いた中越大震災が脳裏に蘇ってきます。
あの日も秋晴れで、日没間際の辺りが暗くなり始めた時でした。
突然の大きな揺れ、相次ぐ余震、……地域住民は恐怖に耐えながら、空き地で身体を寄せ合って一夜を明かしました。
愛犬・はな子は、中越大震災以後、少しの揺れにも反応し、震えが止まらなくなりました。
雷鳴や花火の音にも恐怖を感じて、震え出すはな子です。……それは、地震以後もずっと続いています。
愛犬・はな子はそれでいいのです。それで許されるのです。
しかし、人であるからには、震災の恐怖に毅然と対峙し、知恵と力を出し合って、復旧・復興への歩みを進めなければならないのです。
私は、当時、電気が復旧するのを待って、パソコンを駆使して、あちこちにメールを送り続けました。
地震後7日目のメールです。
恐れていた雨が降り出しました。土砂災害につながらないことを願うのみです。
余震は弱まるどころか、これでもか!これでもか!と襲ってきます。
長岡・東山地区にも、とうとう避難勧告が出ました。
小生の住む西片貝町は、今日の余震により、倒壊寸前の家屋が15〜16軒程に増えました。
道路あちこちの陥没も日に日に大きくなり、河川が土砂崩れでせき止められ、長年住んだ家屋を捨てて、急遽、転居する家族が出始めました。
小生は現在、稽古町の実家に避難中です。
今日も山手の自宅に帰って家の中の整理をしてきました。
自宅は今のところ屋根瓦の被害程度ですが、再度、強い余震がくるとどうなるのか、……不安が募ります。
地域住民は、昨年完成したばかりの公民館での避難生活が続いています。まだまだ、不安が増幅中です。
お互いに声を掛け合って、元気をもらって、今日も生きる力をなんとか維持している状況です。
町内の皆さんと今日も一日、声を掛け合うことにしています。
お互いに声をかけあうことが何よりの生きる力です。
「いい顔・いい声・いい心」を忘れないで、この難局を乗り切りたいと思います。
地震後12日目のメールです。
町内に復旧の槌音が響いています。
一方で、新たな生活を求め、損壊家屋を捨てて家財持ち出しが始まり、たくさんの車が行き交っています。
一瞬の自然の出来事が、突如、人間の生活を変えてしまう、……その恐ろしさを実感しています。
と同時に、災害に屈せず立ち上がる人間の底力を目の当たりにしています。
既に、町内8班9戸・9班3戸が、雇用促進住宅へ、民間のアパートへ、当面は親戚へ、……「陥没したこの地には、もう戻れない!」と寂しくつぶやきながら、長年住み慣れたこの地を後にしました。
損壊家屋の撤去も始まり、見慣れた町内の風景が変わり始めています。
今日も一日、静かな町は喧騒に襲われます。
10月20日(火)から、長岡市立中央図書館2階で「震災アーカイブ展」が開催中です。
今日は、午前中、同展に出かけ、展示された当時の資料をつぶさに見ながら、大震災の感慨を新たにしました。
あの恐怖に震えた中越大震災から5年、……振り返ってみますと、未だ地震の教訓を生かしきれていないという現実があります。
改めて、この機会に、地域の絆を深めるとともに、我が家でも“自力で命を守る”対策を練り直してみなければと想いは募ります。
“震災アーカイブ・5年目”……生きていることの幸せを感じる夜です。
2009年10月23日
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